
ゲーム好きであれば「ゲームプログラマーで活躍したい」と思う人も多いのではないでしょうか?しかし、ゲームプログラマーになる上で、平均年収が高いのかどうか気になるところです。そこで今回は、ゲームプログラマーの平均年収を年齢や雇用、職種別に詳しく紹介していきます。
ゲームプログラマーの平均年収は約558万円
ゲームプログラマーの平均年収は、約558万円です。国税庁による「令和4年分 民間給与実態統計調査」を見てみると、全国の正社員の平均年収は、約523万円でした。全国の平均年収と比較してゲームプログラマーの平均年収は、約35万円高いことがわかります。
一方男女別に見てみると、男性の平均年収は約563万円、女性の平均年収は約314万円となっています。ゲームプログラマーの平均年収は、ほぼ男性の平均年収と変わりません。しかし、年功序列や性別関係なく、実績やスキルを磨き、評価されれば平均年収より上を目指せるでしょう。
ゲームプログラマーの仕事内容一覧

ゲームプログラマーの主な仕事内容を以下の表にまとめました。ぜひ参考にしてください。
仕事内容 | 概要 |
---|---|
ゲーム開発環境の整備 | プログラミングを行うための開発環境を整える |
プログラミング | キャラクターの動作やゲームシステムの構築など、開発言語を用いてゲーム構築をする |
テストとデバッグ作業 | ・作成したプログラムが想定通り動くかのテストを行う ・不具合があれば修正を行う |
不具合の修正や機能改善 | ・テストとデバッグを繰り返しゲームのバグを見つけて修正をする ・問題なく遊べるように品質を向上させる |
発売後の対応 | 発売した後もユーザーからのニーズや指摘をもとに改善・修正していく |
他にもデザイナーやサウンドクリエイターなどが協力して、ゲームのデザインや映像、音声を挿入して1つの作品が完成していきます。
【年齢別】ゲームプログラマーの平均年収

年齢別によるゲームプログラマーの平均年収は、以下のとおりです。
〈年齢別によるゲームプログラマーの平均年収〉
・20代|約341~453万円
・30代|約512~597万円
・40代|約646~674万円
・50代|約679~732万円
それぞれの年代をチェックしてみましょう。
20代|約341~453万円
20代の平均年収は約341〜453万円です。内訳を詳しく見てみると、20〜24歳までは平均年収341.48万円、25〜29歳までは平均年収453.91万円となっています。20代前半と後半で年収に差が出てくる原因は、学校卒業後のスキルや実績が少ないからです。20代後半は、スキルや役職によって年収が上がる可能性があるため、新たな知識や仕事量を増やして年収を上げていきましょう。
30代|約512~597万円
30代の平均年収は約512〜597万円です。内訳を詳しく見てみると、30〜34歳までの平均年収は512.63万円、35〜39歳までの平均年収は597.93万円となっています。ゲーム業界では、年功序列による給料アップの傾向は低いです。そのため30代は、役職に選ばれたり、仕事の量が増えたりなどの個人の実績により、昇給や賞与につながってきます。また、ゲームプログラマーの職種や勤めている会社によって収入に差が出てくるでしょう。
40代|約646~674万円
40代の平均年収は約646〜674万円です。内訳を詳しく見てみると、40〜44歳までの平均年収は646.90万円、45〜49歳までの平均年収が674.62万円となっています。30代同様、スキルアップや仕事量をこなさなければ昇給や賞与が上がるのは厳しい年代です。40代は個人の能力も重要ですが、マネジメント能力も求められます。そのためスキルアップはもちろん、管理する立場を目指し、収入アップに繋げましょう。
50代|約679~732万円
50代の平均年収は約679〜732万円です。内訳を詳しく見てみると、50〜54歳までの平均年収は679.57万円、55〜59歳までの平均年収は732.17万円となっています。50代後半は、ゲームプログラマーの平均年収で最も高い年代です。スキルや仕事量、マネジメント業務が安定することで年収が高い傾向にあります。
【雇用別】ゲームプログラマーの平均年収

次に雇用別によるゲームプログラマーの平均年収を、以下の4つにわけて紹介します。
〈雇用別によるゲームプログラマーの平均年収〉
・正社員
・派遣社員
・フリーランス
・アルバイト・パート
「ゲーム開発者の就業とキャリア形成2023 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会 技術委員会 人材育成部会」の調べよりそれぞれ詳しく解説していきます。
正社員
正社員で働くゲームプログラマーの平均年収は585.9万円です。2023年の正社員の平均初年度年収が約457万円に対し、平均年収は高い傾向にあります。しかし、20代前半の正社員は、経験と知識が少ないため300万円程度と考えられるでしょう。ゲーム業界は、個人能力を積むほど年収が高くなる可能性があります。また、勤務先や職種によって収入が変わってくるでしょう。
派遣社員
派遣社員で働くゲームプログラマーの平均年収は349.5万円です。派遣社員の平均時給は約2,000円であり、正社員で働くゲームプログラマーと比較すると、約200万円の差が出ます。しかし正社員と同様、働く会社(地域)や職種などによって年収が変わってきます。また、稼働時間や時給アップによって高収入につながるでしょう。
フリーランス
フリーランスで働くゲームプログラマーの平均年収は669.6万円です。正社員よりも高収入が期待できます。フリーランスの仕事は、フリーランスのエージェントサイトで多く取り扱っています。自分のスキルや経験値を活かして案件数を掛け持ち、稼いでいけるでしょう。しかし、未経験からの仕事獲得は難しく、はじめは低単価の案件しか獲得できない可能性があります。そのため、経験値を少しずつ増やしていき、スキルを高めていく必要があります。
アルバイト・パート
アルバイト・パートで働くゲームプログラマーの平均年収は237万円です。アルバイト・パートの平均時給は1,301円であり、2024年8月の全国平均時給1,264円に対して、高いことがわかります。年収を上げるためには、出勤日数や稼働時間を増やしていきましょう。また、技術を認めてもらえれば、時給アップにつながる可能性もあります。
【職種別】ゲームプログラマーの平均年収

職種別によるゲームプログラマーの平均年収を、以下の4つを紹介します。
〈職種別によるゲームプログラマーの平均年収〉
・クライアントエンジニア
・サーバーサイドエンジニア
・フロントエンジニア
・AIエンジニア
それぞれ詳しく解説していきます。
クライアントエンジニア
クライアントエンジニアの平均年収は、約670万円です。クライアントエンジニアの仕事内容は、スマートフォンやパソコンなどを通じて提供される、ゲーム全般の開発です。ゲーム全般の開発とは、具体的に以下のとおりです。
・ゲームの設計や実装
・ゲームの運用保守
・プログラムの修正など
年収は、年齢や技術などに応じて変わってくるでしょう。
サーバサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアの平均年収は、約770万円です。サーバーサイドエンジニアの仕事内容は、WebサイトやWebアプリケーションのユーザーに見えないサーバーの処理を設計・開発・運用保守することです。具体的には、WebサイトやWebアプリケーションの会員登録機能やフォーム機能などを設計開発します。年収は、年齢や技術に応じて変わってくるでしょう。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアの平均年収は、約558万円です。ゲームプログラマーと同じ平均年収になります。フロントエンドエンジニアの仕事内容は、WebサイトやWebアプリケーションでユーザーが目で見て触れる部分を設計・開発することです。デザイナーと協力する機会が多いです。年収は、技術や実績などに応じて変わってくるでしょう。
AIエンジニア
AIエンジニアの平均年収は、約558万円です。フロントエンドエンジニアと同じ平均年収になります。AIエンジニアの仕事内容は、人工知能であるAIの技術を開発学習して、データ分析を行います。近年AIの発展が期待されているため、年収も上がる見込みがあるでしょう。
【年収1000万円】ゲームプログラマーの年収を上げる5つの方法

1000万円を目指して、ゲームプログラマーの年収を上げる方法は、以下のとおりです。
〈ゲームプログラマーの年収を上げる方法〉
・資格を複数取得してスキルを上げる
・マネジメント業務をしてキャリアアップをする
・給与の高い別の会社に転職する
・副業として実績と技術を磨く
・フリーランスとして独立する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
資格を複数取得してスキルを上げる
年収を上げるためには、複数の資格を取得し、スキルを積んでいきましょう。主に以下の資格を取るのがおすすめです。
・情報処理技術者試験:高度なIT人材に必要な基本知識や技能を備え、実践的な活用能力を身につけられる
・CGエンジニア検定:ハードウェアやシステム開発の能力を証明できる
・C言語プログラミング能力検定試験:システム仕様変更の対応や、プログラム作成をするためのプログラミング言語能力を証明できる
・Java™プログラミング能力認定試験:Java初心者を対象とした試験から、プログラマーとしてのスキルをアピールできる
・Unity認定試験:Unityの知識や技術を使ってゲーム以外の場面でも活躍できる
ゲームプログラマーは、即戦力が求められます。資格を複数取得していれば、対応できる技術や専門スキルの証明になり、年収アップにつながるでしょう。
マネジメント業務をしてキャリアアップをする
年収を上げるためには、マネジメント業務をしてキャリアアップを目指しましょう。マネジメント業務とは、プロジェクトやシステム実行を指示するトップの役割です。たとえば、プロジェクトの進捗状況をチェックしたり、他のプログラマーの仕事を指導したりと把握することです。マネジメント業務で年収を上げたいのであれば、実務に関する知識と経験および、コミュニケーション能力が必要になるでしょう。
給与の高い別の会社に転職する
年収を上げるためには、給与の高い別の会社に転職することも必要です。高年収を狙うにはスキルや技術、キャリアアップが必要です。しかし、勤務先の給与水準が低い場合、どんなに頑張っても理想の年収には届きません。そのため、給与水準の高い会社や、個人のスキルで評価してもらえる成果報酬型の会社に転職をしましょう。
副業として実績と技術を磨く
年収を上げるためには、副業として実績と技術を磨きましょう。本業が休みの日にクラウドソーシングサイトを利用して、案件を受注することで稼げます。また、稼ぎながら、プログラミングの実績や技術を極められます。しかし、副業で無理に仕事を引き受けてしまうと、本業がおろそかになり、実績評価に響くでしょう。したがって、無理のない程度に副業でゲームプログラマーの案件をこなし、対応できる知識や技術を伸ばして年収を上げていきましょう。
フリーランスとして独立する
年収を上げるためには、フリーランスとして独立をしましょう。独立をすることで、高単価の仕事を獲得しやすくなり、正社員よりも高い年収を目指せられます。しかし、資格やスキルが無いまま独立をしてしまうと、低い案件しか取れず収入が不安定になります。そのため、在職中に基本的なスキルを経験しておき、仕事を獲得するためのフリーランス専用エージェントに登録する準備をしておきましょう。そして、さまざまな案件やジャンルをこなせることで、仕事の幅が広がり、安定的な収入を得られるようになります。
まとめ
今回は、ゲームプログラマーの平均年収を年齢や雇用、職種別に詳しく紹介してきました。ゲームプログラマーは、一般の正社員よりも平均年収が高いです。個人のスキルや知識、実績を伸ばしていけば年収1000万円も期待できます。「ゲームを作ってみたい」「ゲームプログラマーに興味がある」方は、ぜひゲーム業界に転職を検討してみてください。