
ゲーム市場は年々成長しており、それを支えるゲーム業界は人気の就職先となっています。将来的にゲームクリエイターになりたいと考える人は少なくありません。 しかしながら、ゲーム業界への就職を目指すうえで「どのような資格が必要なのか分からない」という人もいるでしょう。 この記事では、ゲームクリエイターになるうえで役立つ資格や勉強方法について解説していきます。ゲーム業界への就職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ゲームクリエイターに資格や免許・学歴は必要?

ゲームクリエイターになるうえで、必須となる資格や学歴はないものの、ゲーム開発に関するスキルや経験が重視されます。
学歴や資格はスキルや経験の証明になるため、ゲーム業界への就職を目指す場合は、専門学校に通ったり関連資格を取得していた方が有利になると言えるでしょう。
ゲームクリエイターの仕事一覧

一口にゲームクリエイターと言っても、携わる仕事は多岐に渡ります。クリエイターとしてこなす主な仕事は以下の通りです。
- ゲームプランナー
- プログラマー
- グラフィック、キャラクターデザイナー
- 3Dモデラー、CGアーティスト
- サウンドクリエイター
- シナリオライター
- QAテスター
このような技術系の仕事がゲームクリエイターの仕事です。それぞれで求められるスキルや知識が異なります。
ちなみに、この他では、ゲーム開発の現場をまとめる「ゲームディレクター」や、開発プロジェクト全体をまとめる「ゲームプロデューサー」といった職種もあります。
ゲームクリエイターに関する資格11つ

前述の通り、ゲームクリエイターの仕事は多岐に渡り、求められる知識やスキルが業務ごとに異なります。適当に資格取得することが、就職で有利になるわけではありません。
ここでは、ゲームクリエイターの仕事に活かせる主な資格を紹介していきます。どのような業務に活かせるかも解説していますので、取得を目指す資格を決めるうえで参考にしてみてください。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、IT技術者としての基礎的な知識やスキルを証明できる国家資格です。プログラミングやシステム開発の基礎、情報セキュリティなどに関する知識が身につきます。
ゲームプログラマーやシステムエンジニアとして、プログラムの設計や開発、バグの管理といった業務で役立てられる資格です。基礎的なIT知識を身に付けておくことで、プロジェクト全体の理解も深めやすくなります。
オラクルマスター
オラクルマスターは、データベース管理に関する知識やスキルを証明できる資格で、Oracle社のデータベース製品に特化した内容です。
サーバーエンジニアやバックエンドプログラマーとして、データベースの最適化や管理業務で役立てられる資格です。
大規模なゲームにおいては、ユーザーごとのゲーム内データを効率的に管理する必要があります。オラクルマスターを取得することで、データの安全な保存や効率的な検索処理ができるようになります。
C言語プログラミング能力認定試験
C言語プログラミング能力認定試験は、C言語のプログラミング技術を証明するための資格です。基本的なプログラミングや、アルゴリズム設計に関する内容を学びます。
C言語の知識が欠かせない、ゲームエンジンのカスタマイズや、システムレベルの開発業務で役立てられます。特にパフォーマンスが重視されるリアルタイムゲームの開発で重宝されるでしょう。
Java™プログラミング能力認定試験
Java™プログラミング能力認定試験は、Javaプログラミングに関する知識やスキルを証明できる資格です。オブジェクト指向プログラミングやJava特有の構文、データ構造に関する知識が身につきます。
モバイルゲーム開発や、サーバーサイド開発に関する業務で役立てられます。正確なバックエンド(ゲームの裏側で動く仕組み)を構築できれば、ゲームの操作に遅れが生じにくくなり、スムーズな動作でゲームを作れるようになります。
色彩検定
色彩検定は、色に関する知識や配色の技術を証明できる資格です。ゲームのキャラクターや背景、インターフェースのデザインは、色の心理的効果や組み合わせ技術を活かして魅力的なものに仕上げなければなりません。
色彩検定で身に付けた知識は、デザイナーとして、色で感情や華やかさを引き立たせる際に役立ちます。
CGクリエイター検定
CGクリエイター検定は、CG(コンピュータグラフィックス)の制作に関する知識やスキルを証明できる資格です。CGの基本的な理論・モデリング・アニメーション・レンダリングなどの技術を身に付けられます。
3Dデザイナー、アニメーターとしてゲーム内のグラフィックを魅力的かつ没入感のあるものに仕上げる業務で役立てられます。
Photoshop®︎クリエイター能力認定試験
Photoshop®︎クリエイター能力認定資格は、画像編集ソフト「Photoshop」の操作知識やデザインスキルを証明できる資格です。画像の加工・合成・レタッチ・色調補正などのスキルを習得できます。
デザイナーとして、UI(ユーザーインターフェース)のデザインや、ゲーム内の細かなビジュアル要素を調整する業務で役立ちます。
Illustrator®︎クリエイター能力認定試験
Illustrator®︎クリエイター能力認定資格は、ベクター画像編集ソフト「Illustrator」の操作知識やデザインスキルを証明できる資格です。ロゴ作成・キャラクターデザイン・各種アイコンといったベクターグラフィックス制作のスキルを身に付けられます。
デザイナーとして、ゲーム内のキャラクターやアイテムをデザインしたり、インターフェースのパーツを制作したりする際に役立ちます。
マルチメディア検定
マルチメディア検定は、マルチメディア技術に関する基礎知識や、制作・運用に関する知識を証明できる資格です。画像・動画・音声といった、マルチメディアコンテンツの基礎的な制作スキルと、それらを効率良く運用するための知識が身につきます。
サウンドクリエイターやUI/UXデザイナーとして、ゲーム内の映像や効果音、インターフェースを総合的にデザインする業務で活かせます。
CGエンジニア検定
CGエンジニア検定は、CG(コンピュータグラフィックス)の実践的な知識と、スキルを証明できる資格です。3Dモデリング・レンダリング・アニメーション制作などの理論や、人選的なスキルを身に付けられます。
3Dデザイナー、ゲームプログラマー・エンジニアとして、グラフィック描写やキャラクター、背景オブジェクトをリアルで美しく表現するための業務で役立ちます。また、CGの効率的な処理や最適化といった、ゲームのパフォーマンスに関わる業務でも活かせるでしょう。
画像処理検定
画像処理検定は、画像の編集や加工および、デジタル画像の解析に関する知識やスキルを証明できる資格です。画像の補正や合成、エフェクトの適用といった画像処理技術や、画像のフォーマットや品質調整に関する知識やスキルを身に付けられます。
UI/UXデザイナーとして、細部までこだわったデザインを作成する業務で役立ちます。
ゲームクリエイターの資格取得のためにする勉強方法

ゲームクリエイターの仕事に活かせる資格が分かったものの「資格取得に向けた勉強をしたことがない」という方もいるでしょう。
効率良く学習を進めて資格を取得するためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 過去問を解く
- 動画や音声教材のツールを活用する
- 間違えた問題を正解するまで復習する
- 参考書を何度も読み返す
- 転職して実戦で学ぶ
上記5つの勉強方法について、解説していきます。自分に合った方法を見つけたうえで学習を始めていきましょう。
過去問を解く
取得を目指す資格に関する一定の知識やスキルがある場合は、過去問を繰り返し解きながら、出題傾向を把握していきましょう。複数年度の試験を解いていくうちに、自分の弱点を明確にすることもできます。
また、実際の試験時間で繰り返し問題を解き続けることで、ペース配分の感覚も身に着きます。
動画や音声教材のツールを活用する
初学者の状態から学習を進める場合は、動画や音声教材のツールを積極的に活用しましょう。解説動画は、人によって解説の仕方が異なるため、さまざまな角度から知識を身に着けられます。また、参考書ではイメージしづらい内容も目で見て覚えられます。
音声教材は、移動中といった隙間時間の学習にもおすすめです。
間違えた問題を正解するまで復習する
間違えた問題や点数の低い科目を繰り返し解き続けることは、理解を深めるうえで有効です。答えを覚えるだけでなく、なぜ間違えたのかを分析し、根本的な理解に繋げていきましょう。
資格試験では、科目ごとに合格基準が定められているため、苦手な科目をなくすことで合格確立を大きく上げられます。
参考書を何度も読み返す
参考書で勉強する場合は、1回で理解しようとせずに、何度も読み返しながら理解を深めていくようにしましょう。
1回で理解しようとすると、苦手な分野に時間がかかりすぎてしまい、満遍なく勉強できない可能性があります。
よく分からない箇所があったとしても、時間をかけることなく次へと進み、読み返しているうちに理解が深まります。どうしても分からない場合は、動画や音声教材も活用してみましょう。
転職して実戦で学ぶ
ゲーム業界の求人の中には、未経験者を歓迎しているものもあり、入社時に専門知識やスキルが多くなければならないわけではありません。
未経験者として転職して、実際の業務をこなしながら知識やスキルを身に着けていくのもおすすめです。実務を通じて業界のトレンドや実践的なノウハウも習得できるでしょう。
まとめ

一口にゲームクリエイターと言ってもさまざまな役割があり、各業務で求められる専門知識やスキルが異なります。将来ゲーム業界でこなしたい具体的な仕事内容を決めたうえで、今回紹介した資格の中で合っていると感じたものを見つけてみましょう。
ゲーム業界の求人の中には、未経験者を歓迎しているものもあるため、転職してから実務を通じて学んでいくのもおすすめです。ゲーム業界に詳しくない場合は、業界に特化した転職エージェントの利用をおすすめします。
業界に精通したキャリアアドバイザーが在籍しており、条件にあった求人を見つけたり、面接に向けた書類作成のサポートなども無料で受けられます。まずは相談から始めてみましょう。
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