Objective-Cでアプリ開発をする手順6ステップ!注意点と他できることを解説

「Objective-Cでアプリを作ってみたい」と思ったことはありませんか?iPhoneアプリの開発といえば今はSwiftが主流です。しかし、Objective-Cも多くの現場で使われている開発言語です。

とはいえ「何から始めればいいの?」と感じている方も多いでしょう。とくに初心者にとっては、専門的な情報が多く、最初の一歩が踏み出しにくいと感じるかもしれません。

そこで本記事では、Objective-Cを使ったアプリ開発の手順を解説します。また、開発を進めるうえでのトラブルを避けるための注意点も紹介しています。

これからアプリ開発を始めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

Objective-Cとは?概要を解説

Objective-Cは「オブジェクティブ シー」と読み、Appleの公式言語です。iOSやmacOSアプリケーションの開発に広く使用されています。

そこで、Objective-Cを具体的に理解するために以下の概要について解説します。

  • 開発でできること
  • 発展するまでの歴史

さっそくそれぞれ見ていきましょう。

開発でできること

Objective-Cで主に開発できることは、以下のとおりです。

  • アプリの見た目のデザイン
  • データモデルの管理
  • ネットワークの通信
  • ビジネスアプリケーションの開発
  • カスタムツールの開発
  • ゲーム開発

具体例として、アプリ内でデータを保存したり、ネットワークでデータを送受信する機能を実装できたりなどにも使われています。

発展するまでの歴史

Objective-Cは、1980年代にブラッド・コックス氏とトム・ラブ氏によって開発された、わかりやすく柔軟なプログラミング言語です。C言語の高速性と、Smalltalkのシンプルで柔軟な構造を組み合わせたことが特徴です。

Appleが「Mac OS X」の開発に採用したことで一気に注目されました。その後、iPhoneやiPadのアプリ開発にも使われるようになっています。

長い歴史を経て、Objective-CはAppleのアプリ開発に欠かせない存在です。しかし、2014年にAppleが新しい言語「Swift」を導入したことで、今では主役からサポート役に移り変わるようになっています。

Objective-Cでアプリ開発をする手順6ステップ

Objective-Cでアプリの開発は、以下の6つの手順で行われます。

  1. Xcodeをインストールして開発準備を整える
  2. プロジェクトを作成する
  3. 画面をデザインする
  4. Objective-Cのコードを書く
  5. テストとデバッグを試す
  6. App Storeへ提出する

それぞれ詳しく解説していきます。

1. Xcodeをインストールして開発準備を整える

Objective-Cでアプリ開発を始めるためには、Appleが提供する無料の開発ツール「Xcode」をMacにインストールする必要があります。Xcodeは、アプリの作成やテスト、公開までを一貫して行える便利なソフトウェアです。​

開発準備を整えるまでの手順は、以下のとおりです。

  1. Mac App Storeを開いて「Xcode」と検索し、最新版をインストールする
  2. 初回起動時に追加のファイルが求められるため、指示に従う
  3. Xcodeに開発者情報を登録する
  4. Apple Developerアカウントを設定する

アカウント設定完了後、作ったアプリをiPhoneやiPadなどで動かす準備ができます。

2. プロジェクトを作成する

Objective-Cでアプリを作るには、Xcodeで新しいプロジェクトを作成することが必要です。なぜなら、アプリの土台となるファイル一式を自動で用意してくれる作業だからです。

プロジェクトを作成する手順は以下のとおりです。

  1. Xcodeを起動し、画面の案内に従って「新規プロジェクト」を選ぶ
  2. アプリの種類に合ったテンプレートを選ぶ(iPhoneアプリなら「App」)
  3. アプリの名前や自分の情報を入力する
  4. プロジェクトフォルダの設定開発に使う言語に「Objective-C」を選ぶ
  5. プロジェクトの保存場所を決める

最後に「次へ」をクリックすれば、プロジェクト作成が完了です。

3. 画面をデザインする

Objective-Cでアプリを作る際、使いやすい画面を作ることが大切です。そのためには、Xcodeにある「Interface Builder」という機能を使って、画面の見た目をデザインしていきます。

「Interface Builder」は、実際のアプリ画面を見ながら操作できるので、初心者でも視覚的に作業しやすいです。

具体的には、ボタンや文字入力用の枠などをマウスでドラッグ&ドロップすると、画面に配置できます。また、必要に応じてパーツのサイズや色、文字の内容などを画面上で調整できます。

4. Objective-Cのコードを書く

Objective-Cのコードを書くことで、アプリに「動き」や「反応」を持たせることが可能です。そのため、Xcodeの中にある「ソースコードエディタ」を使って、アプリがどのように動くかを設定していきましょう。

Interface Builderで画面デザイン作成後に、動作や処理を追加していきます。たとえば「ボタンを押したら文字を表示する」といった動きをつけるためには、ボタンが押されたときに実行される内容コードを指定しなければいけません。

そして、入力された情報を保存したり、何かの条件で画面を切り替えたりする場合もソースコードエディタを使って行います。

5. テストとデバッグを試す

Objective-Cで作ったアプリが正しく動くかを確認するために、テストとデバッグの作業を行います。テストとデバッグは、アプリの完成度を高めるために欠かせない工程です。

Xcodeには「シミュレーター」という機能があります。パソコン上でiPhoneやiPadの画面を再現してアプリを動かすことができ、実際の端末がなくても動作チェックが可能です。

また、手元にiPhoneやiPadがあれば、開発中のアプリを実際にインストールして、本物の環境で使い心地を試すこともできます。テストとデバッグは、アプリを安心して使うために必要なステップです。

6. App Storeへ提出する

Objective-Cで作ったアプリを多くの人に使ってもらうには、App Storeに公開する必要があります。

まず「App Store Connect」というAppleのサービスに登録し、アプリの情報を入力します。登録する際は、アプリ名や説明、画面の画像、価格などを準備しておきましょう。

登録後、Xcodeを使ってアプリを実行ファイルに変換し、App Store Connectにアップロードします。Appleでは作成したアプリが安全で正しく動くかを確認する審査が行われ、合格すればApp Storeに掲載されます。

Appleの審査は、Objective-Cで作ったアプリを配信するための最終段階であり、公開するまでの重要な作業です。

Objective-Cで開発する時の4つの注意点

Objective-Cで開発する時の4つの注意点

Objective-Cで開発する場合は、以下の4点に注意する必要があります。

  1. メモリ管理が手動になる可能性がある
  2. 非同期処理でクラッシュやフリーズの原因になる
  3. Swiftとの互換性を考慮する
  4. Appleの最新ガイドラインを確認する

それぞれ解説していきます。

1. メモリ管理が手動になる可能性がある

Objective-Cでアプリを作る際は、メモリ管理が手動になる可能性があります。通常は「ARC」という仕組みが自動でメモリを整理してくれます。

しかし、一部の古いコードでは、自分で管理しなければいけません。具体的には、以下の作業を行う必要があります。

  • データを使い終わった後に「release」の操作をする
  • 昔のObjective-Cのコードを使用する場合は、メモリを解放し忘れないようにする

上記の操作に気をつけることで、アプリが強制終了になる原因を防ぐことができます。

Objective-Cのメモリ管理は、自動でできる場合もありますが、状況によっては手動での操作が求められるため、理解しておきましょう。

2. 非同期処理でクラッシュやフリーズの原因になる

Objective-Cでアプリを開発する際は、非同期処理でアプリが固まったり突然終了したりする可能性があります。

アプリの処理をスムーズに動かす際、基本的にはバックグラウンドで動作する場合があります。

しかし、処理を適切に管理しないと、同時に複数の動作がぶつかってしまい、思わぬエラーが起こってしまいます。とくに画面を表示・更新する部分(UI)は、必ずメインと呼ばれる決まった場所で行う必要があります。

したがって、安全に使うためには、処理の順番やルールをしっかり守ることが大切です。

3. Swiftとの互換性を考慮する

Objective-Cでアプリを開発する際は、Swiftとの互換性を考慮する必要があります。現在のiOS開発ではSwiftが主流となっており、Objective-CとSwiftを一緒に使う場面が増えています。

しかし、Objective-CとSwiftを一緒に使用すると、両方の言語がうまく連携せず、アプリが予期しない動作をすることがあります。

そのため、一緒に使う場合は「Bridging Header」の設定を行うことで、両方の言語がスムーズにつながります。

Objective-CとSwiftをうまく使う場合は、Swiftとの互換性を考慮し、適切な設定を行いましょう。

4. Appleの最新ガイドラインを確認する

Objective-Cでアプリ開発を行う際には、Appleの最新ガイドラインを確認しましょう。Appleは定期的に新しいiOSバージョンをリリースしているため、古くなった機能を非推奨にすることがあります。

具体的には、古いAPIや機能が使えなくなったり、サポートが終了したりする可能性があります。また、アプリが動作しなくなったり、アップデート時に問題が発生したりすることがあるでしょう。

したがって、Appleの公式ドキュメントを定期的にチェックし、常に推奨される開発方法を進めることで、アプリの安定性や将来のアップデートに対応しやすくなります。

まとめ

今回は、Objective-Cを使ったアプリ開発の手順や注意点について解説しました。

Objective-CのAppleのアプリ開発には、6つのステップがあり、それぞれ押さえるべきポイントがあります。また、Objective-Cを使いこなすことで、さまざまなアプリ開発に活用できます。

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